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地上デジタル放送用のアンテナ

 地上デジタル放送を受信するためには、UHFアンテナが必要になります。まず、自宅のアナログテレビ放送受信用にUHFアンテナが装備されているかどうかを確認してみてください。全国的に見ると、UHFアンテナの利用が圧倒的に多いのですが、東京都とごく一部の地区では、メインとしてVHFアンテナを使用し、補完としてUHFアンテナを使用している形態となっています。

地上デジタル放送対応のアンテナ

 UHFアンテナが設置されていても、地上デジタル放送を受信するためには、それだけでは十分でありません。UHFアンテナにはいろいろな種類があり、地上デジタル放送に対応できないアンテナもあるからです。つまり、一口にUHFアンテナといっても、全て同じではなく、チャンネルカバー範囲によって「全帯域用アンテナ」「LM帯域用(13~44 チャンネル用)アンテナ」「MH帯域用(31~62 チャンネル用)アンテナ」の3種類のアンテナがあります。

地上デジタル放送用のアンテナ工事

 既存のアンテナが「全帯域用」であれば全く問題はないのですが、その地域の地デジ放送の送信チャンネル範囲が、お手持ちのUHFアンテナの受信範囲に含まれていない場合は、アンテナの交換工事が必要になります。ここ4~5 年間に購入されたアンテナであれば「全帯域用」の可能性が高く、じれはアンテナの両端や同軸ケーブルの防水キャップが黄色になっているので確認することができます。また、「LM帯域用」か「MH帯域用」かについては、アンテナの横棒の長さに若干の差があるものの、外見ではどちらか判断するのは困難です。テレビにアンテナを接続して、視聴状況を確認することが必要かも知れません。

地デジアンテナの素子数

 地上デジタル放送の受信用のUHFアンテナの選択については、受信地域が地形の起伏や高層ビル、山、丘、森などで影響を受けるため、状況は変化します。実際は、最寄りの送信所からお住まいがどの程度の距離にあるかで、どういう地デジ用アンテナを選択すべきかが概ね決まります。アンテナの性能を表す基準の一つとして、「素子」という言葉を使いますが、これはアンテナを構成する横棒のことで、一般的には、この素子の数が多いほどアンテナ性能が高いということになります。

近距離の場合の地デジ用アンテナ

 お住まいが送信所から非常に近い近距離の場合には、14素子程度のアンテナか室内用アンテナも選択肢の一つとなります。これも一概には言えず、たとえ送信所に近くても、ビルや地形の状況によって電波がさえぎられ、地上デジタル放送が視聴できない場合があります。また、送信所と反対方向の部屋やアンテナの設置場所が部屋の奥などになるときには、室内の電波状況が悪くなり地上デジタル放送の視聴が難しくなると思われます。室内でアンテナを使用する場合、アンテナは送信所側に窓のある部屋で、できるだけ窓際近くに置くことが必要です。

中距離の場合の地デジ用アンテナ

 お住まいが送信所から中距離の場合(受信レベル中)には、室内用アンテナは使えないため、ある程度性能の高くなる14~20素子程度の地デジアンテナの設置工事が必要になります。

遠距離の場合の地デジ用アンテナ

 お住まいが送信所から遠距離(受信レベル弱)~受信エリアの端、あるいは若干外れた地域に相当する場合には、受信状態がかなり悪いので、20素子以上の多素子型地デジアンテナ又は高性能型地デジアンテナの設置工事が必要になります。

地デジ用アンテナの設置工事

 地デジ用アンテナ本体の価格は、14素子でも20素子でも6,000~8,000円程度ですが、一般的に別途設置工事費用がかかります。この工事費用は、設置場所などによりまちまちですが、概ね3万円程度と見積もっておく必要があります。この価格は、平均的な数値なので、あくまでも地デジ用アンテナ設置工事の目安としてください。実際の設置工事では、屋根の形状や高さ、その他機器の設置環境や条件によってアンテナ構成や工事費用が異なる場合もあるので、詳しくは電器店等にご相談ください。この際には、数社の工事業者から見積もりを取ることをお勧めします。

地デジ用アンテナをDYIで設置工事

 地デジ用アンテナは、UHFの特性上、高いところに設置しなくても十分に性能を発揮する場合がありますので、日曜大工などに慣れている人であれば、自宅のベランダに自分で設置工事を行うことも可能です。地デジ用アンテナを購入する際は、DHマークの表示があるものをおすすめします。

地デジ用アンテナのDHマーク

 (社)電子情報技術産業協会(JEITA)では、BS・110度CSの衛星放送及び地上デジタルテレビ放送ホーム受信用アンテナ・ホーム受信機器の性能及び品質の維持向上のために登録制度を定めています。この基準を満たす機器には、「JEITAデジタルハイビジョン受信マーク(DHマーク)」を付し、これを自主的に管理することによって良質なホームアンテナ・ホーム受信機器を審査・登録し、これらの製品の普及促進を図っています。

 地上デジタル放送用のアンテナ設置工事時には、次の点に注意することが必要です。

地上デジタル放送用のアンテナの向き

 地デジ用アンテナには指向性がありますので、アナログテレビ放送の送信所の位置と地デジの送信所の位置が違う場合には、アンテナの向きを変えることが必要となります。特に、アナログ放送でVHFとUHFの両方のアンテナを利用して視聴している場合には、デジタル放送でUHFアンテナだけにすると、アンテナの向きを変更することが必要となる場合があります。

地上デジタル放送用のアンテナの高さ

 これまでのアナログ用のVHFアンテナは、一般的に高さに比例してアンテナ出力レベルは高くなります。しかし、地デジ用のUHFアンテナでは、設置場所が高いからといって、必ずしもアンテナ出力レベルが高くはならないという特性があります。地デジの受信感度は、アンテナの高さが1m単位で大きく変化しますので、細かく調整をしてください。

地上デジタル放送用のアンテナレベル

 地上デジタルテレビの画面で「アンテナレベル」を確認することができますが、取扱説明書を参考に、設置時の目安値として活用してください。なお、これらの作業をする場合は、アンテナを設置する人とテレビ受信機でアンテナレベルを見る二人が、お互い連絡し合いながら進めると効率がよくなります。

地上デジタル放送用のアンテナブースタの取り付け

 アンテナ設置工事か完了して受信できるようになった地デジの電波は、同軸ケーブルや、分岐・分配器を通ると減衰してしまいますが、それを予め補っておく機器がブースタです。アンテナを直接地上デジタルテレビに接続した時に、格子状のブロックノイズの発生がないのに、分配器などの使用によってノイズが発生する場合には、アンテナのすぐ近くにブースタを取り付けることで改善できます。

地上デジタル放送用のアンテナブースタの注意点

 「アンテナレベル」「受信レベル」はCN比を表現したもので、ブースタは、必要な信号を増幅しますが、雑音も一緒に増幅するため、表示される値は低くなることもあります。ブースタを利用する場合は、次の3点に注意をしてください。

アンテナの近くに設置

 アンテナブースタの入力レベルが低すぎると、弱まった電波は強くできても信号の品質は改善できないので、出来るだけアンテナの近くに設置してください。

アンテナブースタは定格出力内

 アンテナブースタのは出力できる電波の強さに限界があり、定格出力(単位:dBμV)を超えると、格子状のブロックノイズが出たり、映像が映らなくなったりします。

アンテナブースタのNF値

 アンテナブースタのNF(雑音指数)が小さいほど信号の品質を劣化させず増幅することができるので、そういったものを購入しましょう。

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