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賃貸店舗の賃貸借契約書締結の意義

 賃貸店舗を借りるときには、居抜き店舗であろうとスケルトンてんぽであろうと賃貸借契約書を締結する必要があります。賃貸借契約書は、賃貸における貸主及び借主のお互いの約束事項として、民法の規定に基づいて作成し、書面化してお互いが所持しておくものです。この賃貸借契約は、どちらか一方にだけ有利、不利があるというものでは決してなく、お互いが納得して合意した事項を書面で残すという法律行為です。賃貸店舗の賃貸借契約書には、双方に非常に大切なことが取り決められ、文書で記載されているので、すべてをよく読み理解した上で、署名捺印をする必要があります。

賃貸店舗の賃貸借契約書のポイント

 店舗の賃貸借契約の場合では、通常、営業業種が特定して定められているので、その点は特に注意をしなければなりません。賃貸契約に定められている営業業種以外では、店舗を営むことができないからです。店舗の賃貸借契約の締結にあたり、特に重要な確認しておくべきチェックポイントは次のとおりです。
(1)物件の場所、所在地をチェック
(2)契約する物件の大きさ、内、外装等のチェック
(3)契約期間がいつからいつまでかチェック
(4)家賃以外に必要な費用のチェック。(敷金・手数料・共益費他)
(5)更新の際の手続き方法、費用のチェック
(6)解約する際の手続き方法、費用の精算方法のチェック
(7)営業業種のチェック
(8)特記事項、特約事項のチェック

賃貸店舗の賃貸借契約書の雛形

 一般的な店舗賃貸借契約書の雛形としては、次のような形式で契約文書が作成され、双方で所持します。

「店舗賃貸借契約書」

 賃貸人 〇〇 〇〇(以下、「甲」という。)と賃借人 〇〇 〇〇(以下、「乙」という。)とは、次の通り店舗賃貸借契約を締結する。
第1条 甲は別紙記載の甲の所有に係る店舗(以下、「本件店舗」という。)を乙に賃貸し、乙はこれを賃借する。
第2条 賃貸借期間は平成〇〇年〇〇月〇〇日から平成〇〇年〇〇月〇〇日までとする。
第3条 賃料は月額金〇〇〇〇円とし、乙は毎月末日までに翌月分を賃貸人の指定する銀行口座に送金して支払うものとする。
2 甲は経済事情の変動、公租公課の増額、近隣の家賃との比較等によりその賃料が不相当となったときは、賃料の増額をすることができるものとする。
第4条 乙は、本契約の履行を担保するため、敷金として金〇〇〇〇円を甲に預託するものとする。
第5条 乙は、本件店舗を○○○○以外の目的には使用しないものとする。
第6条 乙は、本件店舗を改装することができるものとするが、本件店舗の柱、屋根、土台、壁等の主要部分に変更を加えることはできないものとする。
第7条 乙につき、次の場合の一つに該当する事由があったときは、甲は何ら通知催告を要することなく直ちに本契約を解除できる。
(1)2か月分以上賃料が滞納されたとき
(2)その他本契約に違反したとき
第8条 本件店舗に関する公租公課及び電気、水道、ガス等の使用料は、全額乙が負担する。
第9条 本契約終了後は、乙は本件店舗を賃貸借成立当時の原状に復した上で、甲に完全に明け渡すものとする。
第10条 甲及び乙は、誠実にこの契約各条項を履行するものとし、この契約に定めのない事項の生じたとき、及びこの契約各事項の解釈について疑義を生じたときは、甲乙相互に誠意をもって協議解決するものとする。
第11条 前条の協議にもかかわらず生じた本契約に関する紛争については、甲の住所地を管轄する裁判所を第一審の管轄裁判所とする。
 以上、本契約成立の証として、本書を二通作成し、甲乙は記名捺印のうえ、それぞれ一通を保管する。


平成〇〇年〇〇月〇〇日
(甲) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目○番○号
    氏名 〇〇 〇〇    印
(乙) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目○番○号
    氏名 〇〇 〇〇    印

賃貸借契約に必要となる経費

 テナント店舗物件を新たに賃貸借しようとする時には、賃貸料だけではなく、その契約時に様々なお金が必要になります。こうしたことは賃貸契約の最も基本的なことですが、初めて店舗を借りる人は、知らないであわててしまうよりも、しっかりと事前に確認して経費に積算しておきましょう。

店舗物件の賃貸借時に要する保証金

 店舗物件を賃貸借するときには、保証金というものが求められます。この賃貸借の保証金は、賃借人が賃貸人に対して、賃貸借契約を締結する時に預け入れするお金のことです。店舗の賃貸借契約の期間満了時などで解約する時には、一括で賃貸人から返済されるのが一般的です。この保証金という仕組みは、賃貸店舗の建設資金を捻出するために、賃借人側に協力を求める建設協力金の発想で生まれた方法です。保証金は、賃借人側の不利益を避けるための、権利を保全する性格が強いものといえます。

店舗物件の賃貸借時に要する敷金

 店舗物件を賃貸借するときには、保証金というものが求められます。この賃貸店舗の敷金は、賃借人が賃貸人に、賃貸借契約を締結する時に預け入れるお金のことで、賃貸借契約の解約時には返却されます。敷金が保証金と違う点は、敷金は賃料を滞納した場合にその賃料分に充てたり、解約時に借りる前の状態に原状回復するための費用(いわゆる敷引き)に充当したりするケースが多く、貸主側の保全の性格が強い経費といえます。しかし、最近では、敷金の代わりに保証金を預ける場合も多く、また敷金と保証金の両方を預ける場合もあり、様々な契約スタイルがあります。。

店舗物件の賃貸借時に要する権利金

 店舗物件を賃貸借するときには、権利金というものが求められます。不動産の賃貸借における権利金とは、その物件の賃貸権を買うお金のことで、第三者に売買することもできるものです。元の売り手に権利を返して、権利金が返却されるということは、原則としてありません。最近の店舗の賃貸借契約では、賃貸借の権利だけを売買することはほとんどなくなっています。

店舗物件の賃貸借時に要する礼金

 店舗物件を賃貸借するときには、礼金というものが求められます。この礼金は、店舗の賃貸借のお礼として賃借人から賃貸人に払うお金で、返却されないお金となります。賃貸借の礼金は敷金や保証金と同時に支払われることがほとんどですが、賃貸店舗の入居者の減少などによって礼金を不要とする賃貸借のケースもあります。

店舗物件の賃貸借時に要する仲介手数料

 店舗物件の賃貸借を探すときに不動産業者に依頼したときには、不動産の仲介手数料が求められます。仲介手数料は、不動産業者を通して不動産の売買や賃貸契約を行った場合に、その不動産業者に支払う手数料のことで、その金額は宅地建物取引業法に定められています。売買の場合は売り主、買い主双方が売買総額の3%プラス6万円をそれぞれ不動産業者に支払います(ただし売買価格が400万円以下の場合は、200万円までは5%、2000万円を超えるものは4%)。賃貸の場合は、月額賃料の0.5か月分を借り主、貸し主がそれぞれ払うこととなっていまが、実際には、借り主側から家賃の1か月分を受領し、貸し主側からは受領しないところが多くなっています。

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