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更新December 31(Thu), 2009

保育士の求人募集や転職の現状

保育士の求人募集の現状

 保育園保育所に勤める保育士求人募集については、いつの時代であってもなくなることはありません。また、最近では、女性の仕事の多様化に伴い保育所の設置数が増えてきているものの、保育士不足が今なお顕著なため、現職の保育士がよりよい勤務条件で転職するための求人や募集も数多く行われています。保育士の仕事を取り巻く社会状況としては、一生涯結婚しない人の増加や少子化の影響もあり、子供の数が減り続ける中で厳しいものがあるのも事実ですが、それよりも女性の仕事の多様化や共働き家庭の増加によって、保育園の待機児童は解消されていない地域も多く、保育士の求人や募集、転職募集はたくさんあります。

公立保育所の保育士の求人募集

 ただ、保育士の求人募集の総数は多いものの、市町村が設置している公立の保育園の保育士の求人や募集は相変わらず、採用試験は厳しく、求人や募集人数もかなり少ない状況は変わっていません。この原因としては、公立の保育園の保育士が一旦採用されてしまうと、基本的に給料は毎年上がり続けるうえに、正規職員の保育士に何らかの事情があればすぐにアルバイト保育士を募集することから、産前産後休暇や育児休暇なども取りやすい環境にあることが一つ挙げられます。さらに、高待遇で保育士として長く仕事を続けられる環境にあるうえに、しかも、定年まで勤めると数千万円もの退職金がもらえるからです。

 公立保育所の保育士以外に、このような飛び抜けた好条件の求人や募集といったものは他にはなく、また、一旦、公立の保育士に採用された保育士のほとんどが、特別の事情がない限り定年まで勤めあげることから、新卒採用の保育士の求人や募集といったものが、極めて少人数になっているのが現状です。

民間保育所の保育士の求人募集

 一方で、民間の保育園に勤務する保育士については、求人や募集が結構頻繁に行われています。これは、法律的には違反なのですが、保育園内に長年続く暗黙の了承事項として結婚退職や妊娠退職といったものが現実問題として行われているからです。このため、民間の保育士の平均年齢はかなり若くなっています。これに対して、公立の保育園での保育士の平均年齢はかなりの高齢化が進んでいるのが現状です。

保育士の求人募集のまとめ

 つまり、一言で簡単に言うと、民間の保育所では保育士の在職年数が短く回転が速いため、求人や募集が頻繁に行われていますが、公立の保育園ではほとんどが定年まで勤めるため、求人や募集がほとんどされていないということになります。

保育士とは

保育士の資格とは

 保育士とは、乳児から小学校の就学時までの乳幼児を保育するための国家資格「保育士資格」を持つ人のことをいいます。国家資格の保育士資格は、一度試験に受かって取得してしまえば、運転免許証のように何度も更新する必要もなく一生有効となる資格です。

保育士の歴史

 保育士の資格の歴史を振り返ってみると、かつて平成10年の児童福祉法改正前は、現在の「保育士」という名称は「保母」という名称が使われていたため、一般的な名称として現在でも「保母さん」と保護者などから呼ばれていることもあります。しかし、現在は、児童福祉法の改正により、「保育士」という名称となっています。また、昭和51年までは、保母は女性だけが取得できる資格で、男性が保母になることは法的にできませんでした。しかし、昭和52年の改正によって、やっと男性にも保母への門戸が開かれ、保育士の求人募集の際にも性別による制限が取り除かれたことから、現在では、子供が大好きな男性の保育士の数もかなり増えてきています。

保育士資格の義務付け

 また、保育士の資格は、基本的には乳幼児を預かる保育園では必ず必要な資格です。また、保育士の職場としては、保育園以外にも、乳児院 児童養護施設 各種障害児施設などでは保育士を置くことを法的に義務付けられています。このほか、児童館や学童クラブ、病院、ベビーシッターなどの職員の募集や求人に際しても、法的には資格を必要としないものの、実際の募集では保育士資格又は幼稚園教諭の免許を求められることがほとんどです。

保育士は女性に有利

 この保育士の仕事というものは、体力的な衰えは感じるかもしれませんが、一般的に年齢に関係なく続けることができることはもちろんのこと、事務や営業など他の民間企業の職場では、一般的に女性としてのハンデキャップといわれている結婚や出産といったものも保育士の子育て経験としてプラスに評価されるので、女性にとっては魅力的な資格や仕事といえます。保育士資格を持っていることは、就食転職、あるいは、一旦仕事を離れてからの子育て後の再就職などにも有利なものといえます。

医療保育士・病棟保育士とは

 医療保育士病棟保育士とは、小児病棟・病児保育・病後児保育・障害児施設等・外来などの医療の分野に従事しながら、病気になっている子供を保育する保育士のことです。医療保育士の仕事としては、小児病棟に入院している子供に対して遊びや学習の楽しみを教えたり、子供が何のために病院に入っているのかなど医療行為についての不安を取り除いたり、理解するのを助けたりする役割を持って専門的な仕事を行っています。医療保育士には、病気になって心細かったり、怖がっている子供を保育するため、ある程度医療に対しての理解が現場では求められます。

医療保育士・病棟保育士の資格

 しかし、日本において医療保育士になるためには、保育士以外の資格は特に求められることはありません。イギリスやアメリカでは、医療保育士は、保育士とは明確に独立した国家資格として位置付けられていますが、日本では独立した資格とは位置付けられていないため、保育士資格を持った人が事実上医療分野の保育に従事している場合に使われている用語です。

医療保育士・病棟保育士になるには

 医療保育士になるためには、小児科の入院病棟のある大病院の求人募集に応募する必要があります。小さな病院や個人の開業医では、小児病棟などはまずありませんので、大病院以外の医療保育士の求人や募集は極めてまれです。また、大病院の小児病棟がある場合であっても、必ずしも医療保育士を配置しているとは限りません。こうしたことから、病気の子供たちを助けるために、せっかく医療保育士になりたいと思っても、求人や募集といったもの自体が少ないのが現実といったところです。

医療保育士・病棟保育士と学会

 しかし、現在では、医療保育士の数も徐々に増えてきており、そうした医療保育士の資質の向上を図ったり情報交換を行ったりするために、「日本医療保育学会」が設立されています。この日本医療保育学会は、当初は全国病棟保母研究会として発足し、その後、全国医療保育研究会を経て、平成13年6月から現在の学会になりました。この学会は、保育職を中心として構成されており、その関連領域の専門職の方々と協力し合いながら、医療保育士の社会的理解や専門性の向上、日々の研鑽を図り、さらには、病気になった小児のQOL向上をめざすことを目的とした学会です。具体的な活動としては、年1回の学術集会や全国研修会の開催、ブロック研修会、機関誌の発行、医療保育に関連した情報交換、ニュースレターの発行、調査研究などが行われ、医療保育士のレベルアップが図られています。この学会に加入したい人は、日本医療保育学会の趣旨に賛同し、小児の医療・保健・福祉・教育等の分野における専門職の方で、医療保育について研鑽を積んでいきたいという方であれば誰でも加入でき、特別な入会資格は必要ではありません。

保育士の活躍する様々な職場

 保育士が勤務することができる職場は、数多く様々な施設があるのが特徴です。この背景には、女性の仕事が多様化すると共に、共働き夫婦が増加していることからも、今後とも、保育士へのニーズは全国的に高まり続けるものと考えられています。保育士資格さえ取得していれば、保育園・保育所以外であっても、資格を必要とするさまざまな仕事の求人募集に応募して働くことが可能といえます。

児童福祉施設の保育士


 保育士資格を有しているものが活躍できる職場として、まず思い浮かべるのは、児童福祉施設ではないでしょうか。児童福祉施設の種類には、一番身近な保育所の他にも児童養護施設や乳児院、身体障害児施設などがあり、その数も全国に約1万か所もあります。児童福祉施設に保育士として勤務すると、福祉の最前線で、子供たちのかわいい瞳と笑顔に囲まれながら、やりがいも意義も十分な仕事を行うことができます。

病院の病棟保育士


 次に、保育士が活躍できる職場としては、病院の小児病棟での医療保育士(病棟保育士)をあげることができます。医療保育士は、小児病棟・病児保育・病後児保育・障害児施設等・外来などの医療の分野に従事し、病気になった子供を保育する保育士です。医療保育士は、小児病棟に入院している子供に遊びや学習などの楽しみを教えたり、子供たちが医療行為についての必要性を理解するのを助ける役割を果たす専門的な仕事となります。

ベビーシッターの保育士


 次に、保育士が活躍できる職場として、最近、どんどん増えているサービスが、個人の自宅に出向いて行うベビーシッターです。女性の仕事の多様化や共働き、核家族化などを背景に、保育所で行うか依頼者宅で行うかは別としても、保育士へのニーズは増えるばかりです。自分で保育にシフトする時間帯をうまく調整することができれば、個人で何軒かとベビーシッター契約するなど、フリーで活躍することも可能です。しかし、子供は何年かすると、すぐに大きくなるので、フリーの保育士として継続して働き続けるにはそれなりの努力が必要です。

保育士と施設の託児所


 次に、保育士が活躍できる職場としては、集客施設に設置されている託児所をあげることができます。最近では、若い親子をターゲットとする集客施設には、託児所が必置のものとなっています。低年齢児を持つ若いファミリーが、スキー場やデパート・イベント会場等に出かける際のポイントにしているのが託児施設のあるなしになってきているからです。今後は各店ともこうした託児施設を充実させると予想されるので、保育士の有資格者は引く手あまたといえます。

企業内の託児所の保育士


 次に、保育士が活躍できる職場としては、企業内の託児所をあげることができます。最近増えつつあるスタイルとなっているのが、企業が子供を持つ社員に安心して働いてもらえるよう、社内や周辺に設けている保育所です。こうした保育所のサービスも多様化しており、勤務時間に合わせた延長保育や夜間保育などは、共働き夫婦にとてもありがたいものとなっています。こうした保育所の開設要望が高まるばかりなので、そこで働く保育士が足らないような状況になっています。

保育ママの保育士


 次に、保育士が活躍できる職場としては、家庭福祉員、いわゆる保育ママの仕事をあげることができます。家庭福祉員は、ベビーシッターとは逆に、乳幼児を保育士の自宅に預って保育を行う仕組みで、通称「保育ママ」制度と呼ばれています。保育ママ制度は、自宅で子供の保育を行うので、家事をしながらでも保育をすることができ、保育士又は看護師の資格を持つ人などが従事することができます。

保育士の資格登録

 保育士試験は、保育士として仕事をする上で必要な保育士資格を付与するために都道府県が実施する試験制度のことです(児童福祉法)。従来は、この保育士試験に合格した者は、保育士として児童福祉施設等の仕事に従事することができましたが、平成15年11月29日からは、児童福祉法が改正されたことによって、保育士と称して保育の業務を行うためには、国家試験に合格した上で、さらに、都道府県に保育士登録を行う必要があるようになりました。つまり、試験に合格して、その後、保育士として実際に働こうとするのであれば、事前に都道府県へ保育士登録を行う必要があるということです。保育士として働かないのであれば登録の必要はありません。

都道府県への保育士の登録手続き

 保育士資格を厳格化するため、平成13年11月30日に児童福祉法の一部を改正する法律が公布され、平成15年11月29日から施行されるようになりました。この改正によって保育士資格が法定化されることになりました。この法改正の背景には、これまで保育士資格が詐称され、その社会的信用が損なわれている実態に対処する必要があることや、地域の子育ての中核を担う専門的職員として保育士の重要性が高まっていることに対応するため、保育士資格を児童福祉施設の「任用資格」から「名称独占資格」に改め、併せて保育士の守秘義務や登録に関する規定が法律で整備されました。

 このため、現在、保育士となるためには、次に掲げる資格要件を有する者が、都道府県の備える保育士登録簿に氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める所定の事項の登録を受けなければならなくなりました。

(1) 厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校その他の施設を卒業した者
(2) 保育士試験に合格した者
※保育士として仕事をしたいと思っている人は、保育士の業務に就く前までに保育士登録をしておく必要があります。

<保育士登録に関する問い合わせ先>

 保育士登録手続きの詳しいことについては、「登録事務処理センター」へ問い合せてください。登録事務処理センターは、都道府県から事務の委託を受けて保育士登録の事務を行う機関です。この登録事務処理センターでは、次に掲げる事務を行っています。
・保育士登録申請書の受付及び保育士証の交付事務
・保育士登録手数料の収納事務

 登録事務処理センターでは、このほかに、保育士登録に必要な保育士登録申請書や手引き、手数料払込用紙の配布と保育士登録の手続きに関する案内などを行っています。

都道府県知事委託登録機関 登録事務処理センター
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-1
登録案内専用電話:03-5485-3150
(職員の案内:平日9時~12時、13時~17時30分、音声案内:終日)

保育士試験の受験資格

 最近では、女性の仕事の多様化や共働き家庭の増加、核家族化の進行に伴い保育所へのニーズは高まっていることから、保育所の設置数がどんどんと増えてきているものの、そこに勤務する保育士が不足し、求人募集をしても応募がないような状況となっています。しかし、保育所に保育士として働くためには、まずは、都道府県知事が実施する「保育士試験」に合格することが前提となります。はれて、保育士試験に合格して、都道府県に保育士登録を行って、初めて保育士として働くことができます。

 その前段となる保育士試験の受験資格は次のとおりで、一つでも当てはまれば年齢・性別に関係なく受験することができます。

◇大学、短期大学、専門学校(短大と同等と認められる2年制以上、学科不問)のいずれかを卒業された方。
◇平成3年3月31日までに高等学校を卒業し最終学歴が高卒の方。
◇現在、大学に2年以上在学し、62単位以上を取得している方、又は大学に1年以上在学し、年度中に62単位以上の取得が見込まれる方。
◇現在、短期大学又は短期大学と同等の専門学校に在学し、年度中に卒業見込の方(2年制の学校の場合は2年生、3年制の学校の場合は3年生が受験できます。)。
◇上記以外の方で高等学校を卒業した後、2年以上児童福祉施設などに勤務された方、又は中学校を卒業した後、5年以上児童福祉施設などに勤務された方(施設長の証明があれば受験できます。)。

保育士国家試験の筆記試験

 保育士になるための国家試験である保育士試験は、国が各都道府県に試験の実施を委託して実施されています。国が各都道府県に示した「保育士試験実施要項」のなかで試験期間、試験実施方法及び合格基準などが詳しく記載されています。保育士試験の内容としては、筆記試験と実技試験の二種類があり、このうち筆記試験は毎年8月初旬に実施され、保育士試験に合格した科目は3年間有効となります。つまり、筆記試験(10教科8科目)及び実技試験(2分野)を3年間のうちに合格すればクリアーとなります。例えば、1年目に筆記試験8科目のうち4科目合格した場合は、残り2年間のうちに筆記試験の残り4科目と実技試験(2分野)を合格すればOKです。

◇保育士の筆記試験の内容は次のとおりとなっています。
◇保育士国家試験の受験申請書は3月末から入手・申請可能です。

  科目 出題数 時間 満点 合格点 備考
1 社会福祉 20問 60分 100 6割以上  
2 児童福祉 20問 60分 100 6割以上  
3 発達心理学
精神保健
10問
10問
30分
30分
50
50
両科目ともに6割以上 セット科目のため、同年に発達心理学と精神保健が共に6割以上で合格となります
4 小児保健 20問 60分 100 6割以上  
5 小児栄養 20問 60分 100 6割以上  
6 保育原理 20問 60分 100 6割以上  
7 教育原理
養護原理
10問
10問
30分
30分
50
50
両科目ともに6割以上 セット科目のため、同年に教育原理と養護原理が共に6割以上で合格となります
8 保育実習理論 20問 60分 100 6割以上 実技試験とは別に保育実習/音楽/絵画/言語に関わる理論です

保育士国家試験の実技試験

 保育士になるための保育士国家試験の実技試験については、事前に筆記試験の8科目(セット科目の発達心理学と精神保健、教育原理と養護原理をそれぞれ1科目として)全てを合格した後に初めて、実技試験の受験が可能となるので注意が必要です。保育士の実技試験の方法については、試験の主催者が音楽・絵画制作・言語・一般保育の4分野の中から選んだ3分野(最近では音楽・絵画制作・言語の3分野が選択されています。)が提示されるので、受験生は提示された3分野の中から2分野を選んで受験します。ただし、保育士試験の受験申請書を提出した後には、選択分野の変更はできないため、試験前には慎重に得意分野を選択しましょう。この保育士の実技試験は、毎年10月中旬に実施されます。

  分野 試験内容 満点 合格点 備考
1 音楽 例)
課題曲2曲をピアノなどで伴奏しながら歌う。
50 選択の2分野の両分野とも6割以上 実技試験は、同年に2分野共に合格することが条件となります。
2 絵画制作 例)
一場面『保育園での子どもと保育士との生活や遊びの一場面を表現する』を当日指示の用紙(B4版に何cm等)で、指示された筆記用具を使用して45分間内に描く。
50
3 言語 例)
各自であらかじめ用意した童話などを20人程度の3歳・4歳・5歳の幼児に集中して話しを聞かせる時間を想定のもとに3分間口演する。
※対象の年齢は当日の試験官から指示されます。
50
 子供が大好きだから絶対に保育士になりたいと強い気持ちで思っていても、ちょっぴり本音の部分では、保育士のお給料の金額も気になるところです。保育士を目指している人にとって、あるいは、現役の保育士にとっても自分のお給料と他の保育所のお給料については気になるところです。保育士のお給料について一般に公表されている統計としては、「全国福祉保育組合」という組織が実施した「福祉保育労働者の労働と生活の実態調査」(有効回答数2,822ケース 調査時期 平成19年5月中旬)にそうした数値がのっています。

保育士等の正規職員
正規職員の賃金額 調査結果
10~15万円未満 6.0%
15~20万円未満 35,9%
20~25万円未満 25.6%
25~30万円未満 13.3%
30~35万円未満 10.8%
35~40万円未満 3.8%
40~45万円未満 2.4%
45~50万円未満 0.4%
50万円以上 0.1%
保育士等の勤続年数勤続
勤続年数 賃金額
10~15年未満 15~20万円未満から20~25万円未満
15~20年未満 15~20万円未満から30~35万円未満
20~30年未満 20~30万円未満から40~45万円未満
回答者の職務
職種 回答者の割合
保育士 59.4%
指導員 14.0%
ケースワーカー、寮母、寮父 4.0%
その他 22.6%
 このデーターを見る限りでは、保育士のお給料は、6割程度の保育士が毎月15万円~25万円といった収入で働いていることがわかります。この金額からは、保育士の年齢層が比較的若いのではないかと思われます。

 勤続年数によって給料の格差が大きくなることがわかります。これは、保育所の勤務先によっては長い期間にわたって働いているにもかかわらず給料が上がらない保育所があるということになります。本来的な労務管理の手法であれば、勤続年数が増えることによって保育という仕事の奥深い経験を積み重ねていることから、そうしたものを元に責任のある保育の職務に従事させて、併せてお給料も上がるというのが基本です。しかし、保育士の数があまりいない小規模な保育所などでは、そうしたローテーションをうまく回すことは現実には困難です。また、法律違反であるので、本来あってはならないことですが、「結婚や妊娠と同時に退職する」という暗黙のルールがある私立の保育所も多く存在します。そうして退職した保育士が元の保育所に復帰することもほとんどありません。こうしたことから、私立の保育園などでは全体の給料が低い水準のまま据え置かれているものと推測されます。

 なお、このデーターは民間の保育士のお給料だけの調査で、公立の保育所が含まれていませんが、公務員の保育士であれば、勤続年数に応じて給料は毎年必ず上がっていきます。公立の保育所に勤める勤続30年程度の保育士であれば、諸手当込みで年収1,000万円前後の人も珍しくありません。こうしたことからは、保育士になるのであれば、公立の保育所を目指すべきといえます。しかし、実際には、給料が年々増えることから途中で退職する保育士は極めて少なく、求人や募集自体があまりないという実態にあります。仮に、保育士の募集があったとしても極めて高い競争率となり、合格するには難しいといえます。

保育所と幼稚園の違い

保育所保育士
 保育所とは、両親や保護者の仕事や病気などの理由で保育に欠ける0歳児から就学前の子供を対象とした厚生労働省所管の児童福祉施設のことです。保育所で働くには保育士の資格が求められます。保育所は、保育士1人につき、0歳児クラスで3人、1・2歳児クラスで6人、3歳児クラスで20人、4・5歳児クラスで30人の乳幼児を受け持つことになります。保育所では1日の保育時間が原則8時間以上と定められており、保育時間が長いため、その間、昼食の提供があったり、お昼寝の時間などがあるのが特徴です。保育所では、その設置目的が「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育すること」(児童福祉法第39条)と定められており、基本的に生活面を中心とした指導になりますが、実際には幼稚園と同じような学習面の指導を行っている保育所も数多くあります。。


<幼稚園と教諭>
 幼稚園とは、満3歳から小学校の就学前の子供を対象とした文部科学省が所管する学校のことです。年齢以外の入園時の資格は必要ありませんが、人気の私立幼稚園では入園試験のあるところもあります。ここで働くには幼稚園教諭の教員免許が必要です。幼稚園では教諭1人につき35人以下の子供たちを受け持つことになります。幼稚園では1日の保育時間が標準4時間以上と決められ、保育所と違って昼食の提供などはなく、午前中で終わりとなります。また、保育日数が39週を下らなければいいと決められているので、夏休みなど長期休暇が設けられています。こうしたことから、専業主婦のいない共働きの家庭では、なかなか使いにくい施設といえます。幼稚園では設置目的が「幼児を保育し、適当な環境を与えてその心身の発達を助長すること」(学校教育法第77条)と定められており、基本的に学習面を中心とした指導になります。しかし、近年、保育所と幼稚園の役割は垣根がなくなりつつあり、幼保一元化の検討もされています。


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