介護サービスを提供する上場企業が求人募集を拡大している状況になっている。数百人単位で新入社員を求人募集する企業も見られるほか、未経験者を求人募集する動きも出ている。新卒の求人募集を拡大しているのが、ベネッセコーポレーションだ。介護事業部門の「シニアカンパニー」の従業員は今年3月末で3601人となっており、前年同期から373人増えている。この増員は、昨年度に介護有料老人ホームを10施設増やしたことなどが理由だ。また、「シニアカンパニー」には4月に新卒社員が300人程度入社しているが、同社では介護施設の増加に伴い、今後も介護の求人募集は増えていくとしている。ワタミの介護事業部門の従業員数は1117人で、前年同期から299人の増加となっている。これも介護有料老人ホームの拡大による増員だという。4月には介護事業部門で100人ほどの新卒介護社員が入社している。同社では今後も介護施設の開設が続くことから、新卒の求人募集も今回と同じくらいか、もう少し多くの求人募集を予定している。メッセージの介護従業員数は2928人(連結ベース)で、前年同期から500人以上の増員となった。積水ハウスとの合弁企業が連結子会社になったことが主要因だが、メッセージでは介護事業所の拡大と並行して求人募集も強化しており、4月には新卒61人を求人募集してが入社した。来春も60人の求人募集を予定しているという。
一方、介護未経験者を求人募集する動きも一部で進んでいる。セントケア・ホールディングの介護従業員数は3月末で1422人、臨時介護従業員数は5331人となっている。昨年度にフランチャイズへの介護事業の委託を一部やめたことから、介護従業員、臨時従業員を合わせると減少となったが、今年度は介護サービス事業でヘルパーを中心に介護未経験者を含む3000人規模の求人募集を行うという。同社では2007年11月から昨年7月まで、毎月平均で190人程度の介護退職者があったが、昨年11月に求人募集のプロジェクトを立ち上げて求人募集を強化している。今年度は毎月250人を目標に求人募集を行う予定で、毎月60人程度の介護スタッフが純増する計画になっているという。日本医療事務センターの介護部門では、介護未経験者の求人募集を1月から開始している。第一期には12人を求人募集した。全員が約2か月間で「ホームヘルパー2級」を取得し、既に訪問介護の現場で働いている。同社では年内に数回に分けて求人募集を行う予定で、未経験者を年間100人求人募集する計画だ。
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地方における医師不足は深刻です。医師の求人募集をしてもまったく応募がないということもざらです。島根県医療対策課の木村清志・医師確保対策室長は、週末になると頻繁に全国各地へ出掛けて行く。島根県内の医療機関での勤務に関心を持つ医師に会ったり、医師確保に関するアドバイスを島根県関係者から受けたりするためだ。もともとは総合診療医として島根県立病院に勤務していたが、地域の医療機関が医師不足にあえぐ中、5年前に現職に就いた。必要と判断すれば、全国どこにでもすぐに出掛ける。逆に、相手が時間をかけて検討したい場合には、決してせかさない。状況に応じた臨機応変の対応が、医師を呼び込む秘訣だという。木村さんが昨年4月以降、全国で面談した島根県外在住の医師は30人近くに上る。現在、そのうち4人が島根県内の病院や診療所で勤務している。さらにこの4月には、新たに4人が着任予定である。島根県内での勤務を希望する医師がおられれば、全国どこへでも時間を空けず面談に出掛けるようにしていると木村さんは言う。逆に、先方が時間をかけて検討することを希望している場合には、学会など他の用事に合わせて面談を設定する。遠くからわざわざ会いに来てもらうといった、無用なプレッシャーを相手に与えないための配慮からだ。こうした臨機応変の対応が、医師を招聘する秘訣だという。昨年8月には、北海道在住の勤務医から問い合わせがあり、すぐに面談に飛んだ。その結果、医師不足が深刻だった島根県隠岐島の診療所に10月から勤務することが決まった。医師と地域の医療機関双方の希望をマッチングできた時が、最もやりがいを感じる瞬間だ。木村さんは1981年に自治医科大を卒業し、それ以降は島根県内の医師不足地域で総合診療医としてキャリアを積んだ。94年から島根県立病院の臨床医として勤務し、97年には総合診療科部長に就任した。2003年に、現職に就任した。山間部で医師不足が顕在化し始める中、現場での経験を優秀な人材の獲得に生かしてほしいとの期待からだった。勤務医時代は、臨床現場の第一線で活躍した。現在でも、金曜の午前中には島根県立中央病院で外来を受け持つ。病院で勤務した後、そのまま医師確保対策室での勤務に臨む。臨床現場から行政に軸足が移った今でも、地域医療がライフワークだ。医師確保対策室によると、島根県の人口10万人当たりの医師数は06年末現在、263人で全国平均の218人を上回っているが、二次医療圏別では、全国平均を上回っているのは7圏域のうち出雲、松江、益田の3医療圏だけとなっている。島根県では、新医師臨床研修制度がスタートした04年以降は、大学による引き揚げの影響もあって医師不足に拍車が掛かった。02年から06年にかけては、島根県の出雲と松江を除く5医療圏で医師数が減少。特に、雲南圏や浜田圏など山間部での医師不足が深刻だ。こうした中、島根県では02年から対策を強化している。その一環として現在では、島根県内での勤務を検討している医師とその家族向けに「島根の地域医療視察ツアー」を実施している。視察ツアーの費用は島根県が負担し、ツアーのプランは、応募者の意向を踏まえて島根県医師確保対策室が提案する。医療機関の視察だけでなく、島根県の地域の生活環境の視察もプランに盛り込むようにしている。これは、実際に勤務し始める前に、その地域の実情をよく理解してもらいたいとの考えからだ。医師など医療人材の流出は、島根県の地域医療の崩壊に直結する。逆に言えば、医師一人の力はすごく大きい。わたしたちは、島根県内で勤務する医師を全力でバックアップしたいと、木村さんは話している。
介護職員処遇改善交付金は、介護福祉士やケアマネージャーの処遇改善や求人募集に大きな影響を与えるといわれている。厚生労働省の「第64回社会保障審議会介護給付費分科会」(分科会長=大森彌・東大名誉教授)では、「介護職員処遇改善交付金」の要件などについて、委員から厚労省側に質問が相次いだ。「介護職員処遇改善交付金」は、介護報酬とは別に、介護職員(常勤換算)1人当たり月額1万5000円の賃金引き上げを目指すもので、今年10月から2011年度末までの交付が決まっている。委員からは、介護職員処遇改善交付金が12年度以降はどうなるのかや、介護職員処遇改善交付金を受けるための要件などについて厚労省側に質問が相次いだ。民間介護事業推進委員会代表委員の馬袋秀男委員は介護職員処遇改善交付金について、「介護の法人としても扱いに悩んでいる。(「介護従事者処遇状況等調査」でも)交付金についての項目を増やして、実態調査をしてほしい」と述べた。全国町村会会長の山本文男委員は、「3年たったらなくなるのか、それともずっと続けていくのか」と質問した。厚労省側は、「12年4月の介護報酬改定にとどまらず、介護保険制度全体のありようも検討した上で、あらためて検討する必要がある」と答えるにとどまった。これに対し山本委員は、「続けていかなければ保険料に跳ね返る。保険者が保険料を上げるのは大変」との懸念を示した。また、参考人として出席した内藤圭之・全国老人保健施設協会常務理事は、「昨年の10月くらいから職員の給与を上げてしまったところについてはどう扱うのか」と質問した。厚労省側は「既に努力しているところにも配慮する」とした上で、「具体的な介護職員処遇改善交付要件については検討していきたい」と述べた。また、内藤参考人は介護職員処遇改善交付金の税の扱いなどについても、経営者としては気になっているとした。このほか、龍谷大教授の池田省三委員は、介護職員処遇改善交付金の対象が介護職員に限定されていることについて、「介護はチームプレーなので、介護職員とそれ以外の職種の職員などとの間に問題が起こってしまう」と指摘した。また、「認知症の人と家族の会」副代表理事の勝田登志子委員は、介護報酬改定による昇給が容易ではないという事例を紹介した上で、介護職員処遇改善交付金については、実態と懸け離れている論議が行われていると述べた。
国の参院厚生労働委員会は6月30日、保健師助産師看護師法の一部を改正する法律案を委員長提案の形で採決する。看護師国家試験の受験資格の中に看護系大学の卒業を明記することや、看護師が研修を通じて質の向上に努めることなどが盛り込まれている。保健師助産師看護師法の改正案は全会一致で可決される見通しで、7月中旬にも本会議で採決される予定。仮に参院本会議で可決され、参院を通過しても、法案成立前に衆院が解散された場合は保健師助産師看護師法の改正案は廃案となる。保健師助産師看護師法の改正案では、保健師と助産師の国家試験の受験資格について、文部科学相の指定校での修業年限を現行の6か月以上から1年以上に延長することや、看護師国家試験の受験資格の中に、文部科学省の指定した大学(短期大学を除く。)において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業した者を明記するとしている。また、保健師、助産師、看護師、准看護師が、免許取得後も、「臨床研修その他の研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない」としている。看護師国家試験の受験資格について、現行の保健師助産師看護師法では、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校において3年以上看護師になるのに必要な学科を修めた者などとしており、大学卒業は要件として明文化されていない。しかし、3年次までの単位を履修した学生が中退した場合、その学生に看護師国家試験の受験資格があるのかといえば、そこははっきりしない。文科省では、「4年間で看護を学ぶカリキュラムになっている。3年で受験資格を得るための教育ではない」としている。
薬剤師の求人募集はかなりの高給で行われています。しかし、改正薬事法の施行や薬剤師の薬学部教育の再編など、薬剤師を取り巻く状況が近年、目まぐるしく変化している。チーム医療の観点から、より臨床に強い薬剤師を育成するために国は2006年から6年制の薬剤師の薬学部教育をスタートさせた。厚生労働省は現在、薬剤師の国家試験制度の大幅な見直しを進めており、初の卒業生が出る12年からの導入を目指している。1948年に誕生した「世界最古」の国際学生組織「国際薬学生連盟(IPSF)」は、現在、世界79か国・35万人の薬剤師を目指す薬学生を会員に持ち、各国で幅広いプロジェクトを展開している。IPSFは1949年の設立になりますが、世界で最も古い薬剤師の国際学生組織です。世界保健機関(WHO)などと同様に、世界を6つの地域に分けており、薬剤師を目指す薬学生の会員は世界79か国で35万人に上ります。学生だけでなく、学位取得から4年以内の若い薬剤師も対象です。基本的にIPSFは、薬剤師の公衆衛生や専門的能力の開発などプロジェクトについて議論するためのプラットフォームです。IPSFはユネスコやWHOなどとも公式に関係を持っています。学生たちがよりよい考えを出し合い、若い薬剤師たちの将来を築くという意味で、IPSFは一つのよい手段だと考えています。臨床的なスキルを学びたい薬剤師を目指す薬学生が増えています。薬剤師教育の世界的なトレンドについて、IPSFには薬剤師の教育部門があります。その中で、すべての薬剤師の学生を対象とした調査やアンケートを実施し、例えば、薬剤師のカリキュラムに関する意見などの情報を集めています。薬剤師のカリキュラムで学んでいる内容について、卒業して薬剤師の現場に出た後ならば好きになるかもしれないと感じている学生がいるということぐらいでしょうか。つまり、例えば薬剤師のインターンシップなど、実際に薬剤師の職場を経験した後に興味を覚える内容があるようです。多くの薬剤師のカリキュラムは、例えば、化学や薬学などに焦点を絞っています。より臨床的なスキルを学びたいと感じている人間も多いようです。
2006年に日本の薬剤師の薬学教育は大きく変わりました。以前まで、大学の薬学部はすべて4年制でしたが、同年に薬剤師の6年制の教育制度がスタートしました。今後は6年制の卒業生のみが薬剤師の国家試験の受験資格を持つことになります。将来、薬剤師の学生がより臨床的なスキルを持つようになれば、卒業後にどのようなことをするのか、彼らがよりイメージしやすくなるでしょう。卒業生が受験する薬剤師の国家試験にそれが反映されるかどうかは分かりません。薬剤師の新制度での試験を受けるまで2年以上あるので、新たな薬剤師の国家試験が、この理念を反映したものになるよう願っています。わたしは、薬剤師の薬学教育の6年制化は世界的な流れだと感じています。
6月に日本の法律が変わり、薬剤師以外の人も、「登録販売者」の資格を取れば、一部の一般用医薬品を販売できるようになりました。これにより、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどでも薬の販売が始まりました。登録販売者の受験者の中には、例えばビジネスマンのような方も含まれるのでしょうか。豪州では、薬剤師だけが薬を販売する権利を持つのでしょうか。基本的にはそうですが、一部の薬は薬剤師のリストから外れ、スーパーマーケットなどでも売られています。痛み止めなどの薬が主です。ただ、薬剤師の薬局に置いてあるものに比べて薬は少量です。わたしは薬剤師がかかわった方がより安全だと思っています。登録販売者とはおそらく、市販薬関連の適切なトレーニングを受けた「薬剤技師」のように訓練された人たちなのでしょう。それらの薬を取り扱うのに適した保健科学などを学んでいない人たちが、薬を売ることができるライセンスを持つのならば、国際的なトレーニングを受けていることを望みます。薬はトイレットペーパーのような他の雑多な商品の隣に置かれるべきではありません。新たな法律では、ネット上での薬の販売が制限されています。豪州では、ネットで薬を購入することは可能ですか。はい、可能です。それがどれほど機能しているか、個人的にそれほど詳しくはありませんが、わたしの理解では、依然として処方せんが必要です。さらに、薬を配達できるよう、オンライン薬局に対して、何らかの書式でそれを提出しなければなりません。もちろん、オンライン薬局は、在宅患者らが新たな薬を申請する場合、必要なカウンセリングも行います。それに対して異論はありません。薬の安全性を確認するために、質問の機会が設けられていることについては、よいことだと思います。しかし、ネットには偽のウェブサイトもあります。その薬がどこで仕入れた物か、消費者は分からないのです。最近、カウンターフィット薬の問題が世界的に広がっています。
現在、世界レベルで薬剤師の役割は変化していますが、将来的に薬剤師の国際的な役割について、どのようにお考えですか。薬剤師の役割の変化について、わたしは他の医療従事者と薬剤師のコラボレーションの大きな入り口だと強く感じています。薬剤師のより臨床的な仕事、より多くの薬の治療モニタリング、そして特に、薬剤師の臨床現場の医師と看護師の間でのアドバイザーとしての薬剤師の役割が大きくなると考えています。薬剤師の学生の間でさえも、さまざまな薬剤師のプロジェクトやイベントが実施されています。例えば、秋に開かれる「世界ヘルスケア学生シンポジウム」では、医師、歯科医師、薬剤師、そして看護師が一堂に会し、これまでの狭い考え方を改めるように議論を行います。わたしは、もし若い薬剤師の世代が変化を起こし、彼らの哲学や考え方を変えることができれば、将来、より医療者間のコラボレーションやチーム医療が進むと信じています。
看護師で構成されている日本看護協会の久常節子会長は、2010年度の診療報酬改定に関する看護師に関する要望書を厚生労働省の水田邦雄保険局長に提出した。看護師に関する要望書では、専門・認定看護師への求人募集の評価など5項目を「重点要望項目」としている。看護師に関する要望書の「重点要望項目」は、1 専門看護師や認定看護師の配置体制に対する高い評価2 超高齢社会を見据え、在宅での看取り体制を整えるための在宅療養生活の基盤整備3 高齢化に対応した看護、看護補助体制の充実を図り、看護職員の多様な勤務形態による就業促進のための、診療報酬体系の在り方の整備、4在宅移行支援を推進し、あらゆる年齢層に対する退院調整、看護師の外来での療養指導の評価、5医療機能の分化を推進し、救急、周産期、小児、精神など重点領域の高い評価―の5項目となっている。このなかで、特に1 では、「効果的・効率的な医療を提供するためには、高い実践能力を備えた看護師を適材適所に配置することが重要」と指摘している。「重症児移行支援加算」「救急診療体制加算」「重症集中ケア加算」「感染対策加算」などを新たに設け、各部門に専門看護師や認定看護師を求人募集して配置することへの評価などを求めている。3 では、より多くの人員体制が必要な認知症の入院患者への対応を評価するため、7対1と10対1の入院基本料にも「看護補助加算」を新設することや、療養病棟入院基本料の看護配置基準を引き上げるなどを求めた。看護師に関する要望書ではまた、中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会の診療側委員への看護師の任命を検討するよう求めた。
保健師の求人募集に応募するためには、当然のことですが保健師の資格が必要となっています。その保健師の資格について、文部科学省の看護師や保健師のあり方を検討している「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会」(座長=中山洋子・福島県立医科大看護学部長)は6月25日、第5回会合を開き、看護系大学で保健師教育の履修科目を卒業要件とせず、保健師の選択制を導入することなどの方策を盛り込んだ第一次報告案を大筋で了承し、細部の修正などは座長に一任した。これを受けて同省は、7月にも全国の保健師を教育している大学に通知する方針で、早ければ再来年度にも保健師の選択制がスタートする見通しとなっている。文科省が示した保健師教育の見直し第一次報告案では、「看護師等の基礎となる教育内容が確保されることを前提として、今後は学士課程を看護師教育のみの教育課程とするか、保健師教育を含めた教育課程とするかは、各大学が選択するものとする」としている。 学士課程で保健師教育を実施するには、教育体制や実習施設が整い、学生の高い学習ニーズがあることなどが必要としている。保健師教育は、専攻科や大学院で実施することなどにより充実を図る方針としている。中山座長は、「大学の責任において選択をするということは、大学にさまざまな意味で、保健師の質の保証を含めて重いものがのしかかる。決して簡単なことではなく、大学にとってはかなり厳しい報告ではないかと思う」と述べた。この他、委員からは、保健師の選択制導入によって保健師の実習施設確保の問題が解決するのか、どれくらいの学生が保健師教育を選択するのかといった声が上がり、保健師専攻科や大学院についても、質の担保が課題との意見が出た。大学が保健師のカリキュラムなどの見直しを行う場合、8月までに文科省に申請を行う必要があり、来年度からの保健師の選択制の導入は厳しいため、保健師の新制度のスタートは早くても再来年度になる見通しとなっている。次回の会合は今秋に開かれる予定で、選択制導入にあたって大学が検討すべき内容などについて議論を行う。
厚生労働省は6月24日、「第64回社会保障審議会介護給付費分科会」(分科会長=大森彌・東大名誉教授)を開き、今年度の介護報酬改定による介護福祉士等の介護従事者の処遇改善状況の調査実施などについて議論した。分科会には、任期満了に伴い退任した3人の委員の後任として、「高齢社会をよくする女性の会」理事の木間昭子委員(社会保障審議会委員も兼任)、連合生活福祉局長の篠原淳子委員、民間介護事業推進委員会代表委員の馬袋秀男委員が出席した。また、全国健康保険協会理事長の小林剛委員が新たに委員に任命された。分科会では、下部組織である調査実施委員会の田中滋委員長(慶大教授)が、調査を今年10月に実施し、来年2月ごろに同委員会で調査結果を分析した上で、4月以降に分科会で結果を報告するとのスケジュールを示した。調査では、改定前後の介護福祉士等の介護従事者の給与実態をはじめ、介護福祉士等の給与以外の処遇改善や加算の取得状況を把握する。また、来年度以降も介護福祉士等の処遇改善状況を調査する方針が示され、次回の調査では「介護福祉士等の介護職員処遇改善交付金」の影響も含めて調査することが提案された。調査対象のサービスとしては、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、訪問介護、通所介護、認知症対応型共同生活介護が挙げられた。対象職種としては、生活相談員(支援相談員)、介護福祉士等の介護職員(訪問介護員を含む)、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、機能訓練指導員、介護支援専門員が示された。また、調査項目として、「介護福祉士等の給与等の引き上げ」「介護福祉士等の介護従事者の処遇」「介護福祉士等の事業所の収支」「介護福祉士等の加算取得」などがあるほか、介護福祉士等の従事者の「勤続年数」「勤務形態」「労働時間」「資格の取得状況」「兼務の状況」「基本給」などについても質問する予定だ。「事業所の収支」や介護福祉士等の従事者についての項目は、昨年9月と今年9月の状況を記入することとされている。質疑応答では、日本介護支援専門員協会会長の木村隆次委員から、施設に勤務するケアマネジャーだけでなく、居宅介護支援事業所のケアマネジャーも調査対象に加えるべきとの要望が出された。他の委員からの反対はなく、大森分科会長は「調査対象に加える方向で調整を行ってほしい」と事務局に指示した。
日本介護福祉士会(石橋真二会長)は今年1月から2月にかけて、全国の求人募集に応募して働いている介護福祉士に対して職場への満足度などを調査し、このほど報告書をまとめた。日本介護福祉士会の調査では、介護福祉士の5割超が現在の職場に比較的満足していることが分かった。日本介護福祉士会調査は、介護福祉士にはインターネット調査で、日本介護福祉士会の会員には郵送で実施した。インターネット調査では1000件、郵送調査では1503件の介護福祉士からの回答を得た。2503件のうち、介護福祉士の有資格者は2057人(82.2%)であった。現在の職場に対する介護福祉士の満足度について、「満足」を「4」、「不満」を「1」として4段階で尋ねたところ、「4」が8.5%で、「3」が43.9%だった。日本介護福祉士会では、「現在の職場に満足している介護福祉士の割合が半数を超えていた」としている。また、具体的な介護福祉士の職場環境への満足度を尋ねたところ、「介護福祉士の給与」に対する不満が最も大きく、「1」と「2」の合計が64.3%。これに、「(運営・管理者の)介護現場の実態の理解」(62.3%)、「(運営・管理者の)介護福祉士との意志疎通」(55.8%)、「介護のレベルアップを図るための職場のサポート体制」(53.9%)が続いた。さらに、介護福祉士の将来の希望について尋ねたところ、「介護福祉士として介護そのものに携わっていたい」が29.4%で最も多く、これに「介護福祉士を統括したり、マネジメントする立場で介護に携わっていたい」の25.5%が続いた。日本介護福祉士会では、「介護福祉士の半数以上が『将来も介護に携わっていたい』という希望を持っていることがうかがえる」としている。また、「わからない(特に決めていない)」と回答した介護福祉士が17.7%と2割近くいるが、「福祉や介護から離れた仕事をしたい」と答えたのは6.4%だとして、「介護福祉士の多くは、介護など福祉関係の仕事に携わっていたいという希望があるとの見方を示している。
せっかく看護師の求人募集に応募して採用されながら、2007年度の常勤看護師の離職率は12.6%で、ここ数年、微増傾向にあることが、日本看護師協会の「病院における看護師需給状況等調査」の結果速報で明らかになった。6月16日に開かれた同協会の記者会見で、小川忍常任理事が公表した。「病院における看護師需給状況等調査」は、昨年10月1日から31日にかけて、全国の8830病院を対象に実施し、3480病院から回答を得た。それによると、求人募集した07年度の常勤看護師の離職率は12.6%。04年度は12.1%、05年度12.3%、06年度12.4%で、常勤看護師の離職率は微増傾向にある。また、求人募集した新卒の常勤看護師については9.2%で、前年度の常勤看護師の離職率と変わらなかった。都道府県別に常勤看護師の離職率を見ると、東京都の17.8%が最も高かった。以下は、大阪府(17.3%)、京都府(15.7%)と続いており、大都市圏で離職率が高い傾向にあった。一方、最も低かったのは福井県で6.2%。また、山形県(6.5%)、福島県(7.7%)も低い状況にあった。また、「病院における看護師需給状況等調査」では、女性看護師のライフステージに合わせた多様な働き方の一つである「短時間看護師正職員制度」の普及状況を調べた。それによると、一般病棟、特定機能病院(一般病棟)、専門病院の届け出施設2535病院のうち、短時間看護師正職員制度を「既に導入している」のは17.7%で、「導入を検討している」は18.9%だった。一方、「導入の予定はない」と回答した病院は57.6%と半数を超えた。ただ、小川氏は「(日本看護師協会が)短時間看護師正職員制度の普及を始めて2割近くも既に導入しているということは、前向きに看護師現場が進んでいるということで評価している」と述べた。